染織あれこれ(26)
“舞台”通じ、《まち》づくりに貢献


「緞 帳」(どんちょう)

《ろ》

伊藤 吉之助(つるや伊藤)

●船橋市海神公民館・綴緞帳「塩浜の図」
吊り込み作業を終えて 12/4

 11月、船橋市議会建設委員会と船橋商工会議所建設業部会の意見交換会が行われた。市議会の第4、第5委員会室を会場に、出席者は32人。テーマは「市内建設業者の実状と悩み、そして目指すもの」。私も商業所1号議員。インテリア業界を代表して発表の機会を戴いた。

 市議会議員さんの中には「染物屋が建設業…?」と不思議に思われる方もおられたが、私ども「内装仕上・機械器具設置」の2つの県知事許可を持つ歴(れっき)とした建設業。つるや伊藤は安政元年(1854)創業だが、天保14年、私どもより10年早く創業の織物トップメーカー川島織物(本社・京都)とは戦前からの取引。  川島さん「呉服悉皆(しっかい)業」からの出発。着物好きならどなたでも一本は欲しい″軍配印の綴(つづれ)帯″。その綴の技法を『舞台・緞帳』に日本で最初に取り入れた。染織業界リーディングカンパニー。ご縁を大切に当社「舞台設備」に参入30年。お陰様で「良いお仕事」と皆様に喜ばれている。

 ホールの″顔″は緞帳。いつも幕開き前に夢膨(ふく)らませてくれるが、ただ吊り込むだけでは役目果 たせない。緞帳、水引、源氏、袖、中割れ等の諸幕類。昇降、左右引き分け開閉、多くは電動で機能する。その舞台装置を設備するのが私達「舞台設備業」。

 建設省は、舞台設備は緞帳含めて″機械器具設置業″を指名する。県市もその流れ。皆さんが、日頃、身近にご利用しながら特殊で馴染みの薄い「ホール設備・舞台設備」に絞って″実状″を話した。  来春、「中核市」を目指す船橋市。市民文化の顕在化著しい。55万都市の文化振興に大・中・小ホールのプラン要望の声も強い。「商議所は《まち》づくりに貢献を」と、諸先生からご指導戴いた。厳しい財政。ハコ物行政から″ソフト重視″のこの時代。私は一人5万円の入会金で、3万人の会員が支える九州・福岡市の「公設・民営」『博多座』の事も紹介。

 ″舞台″通して、美術・芸術愛する心育て、我が《まち》づくりに貢献目指したい。

船橋市民新聞 12/1発行 第26号